前回大会に引き続き、完走者には丹波焼を用いた完走賞メダルをお渡しします。

■「丹波焼」とは

平安末期に発祥し、瀬戸・常滑・信楽・備前・越前とともに日本六古窯の一つに数えられ、1978年(昭和53年)には「丹波立杭焼」が国の伝統的工芸品に指定、2017年(平成29年)には丹波焼を含む日本六古窯が日本遺産に登録されました。

丹波焼は大別して穴窯時代と登窯時代とに分けられ、桃山末期までの400年間は穴窯が使用されていましたが、その後の江戸時代初期以降は現在も使われている「登り窯」を使用しています。

現在、生産されている主なものは工芸民芸品(花器、茶器、茶碗、食器、装飾品、置物等)及び工業品(植木鉢、酒樽等)で、工芸民芸品は古来からの伝統技法に新鮮美を加え、釘彫り、葉文、印花、流し釉、筒描き、墨流し等の装飾・文様は現在でも行われています。

また、成型には蹴ロクロを用いますが、これは立杭独特の左回転ロクロで、登り窯とともに伝統技術を受け継いでいます。

登り窯による焼成は約60時間続き、最高温度は1300度に達しますが、その結果燃料である松薪の灰が器の上に降りかかり、釉薬と融け合って窯変し、「灰被り(はいかぶり)」と呼ばれる魅力的な色や模様が一品づつ異なって表れるのが丹波焼の大きな特徴で、このため実用だけでなく、観賞用としても愛陶家に広く知れ渡り、しかも作品の焼肌に馴れ親しむほど、さらに色合いや模様が変化し趣を変えます。